Hateful eyes ~憎しみに満ちた眼~
他の三人も感嘆の声を出す。ジェシカにいたってはその場でピョンピョンと飛び跳ねていた。

ところが、予想もしていなかったハプニングがサラを待っていた。

マーク「この分だと、ボーカルはサラで決まりだろ!」

ピーター「うん。意義なし」

リック「僕も特に異議はないね。今年の学園祭の大会はもらったようなものだ。ダントツ間違いなし」



…………待て。

異議有り、だ。

何だその、ボーカルやら大会といった物騒極まりない単語は。

ジェシカ「あれ?言ってなかったっけ?毎年恒例の学園祭。各サークルから出場者を募ってのど自慢やらミスコンやらの大会を開催するんだよ。
ちなみに、私達はのど自慢に強制参加」



……………………………。



サラ「ええぇぇえぇぇええぇぇええ!!!!!???????」





ストリクト「学園祭ですか?」

サラ「はい」

別の意味で涙が出そうなくらい残酷な現実を味わいながら、ほぼ半泣き状態で、ストリクトの話から何か逃げ道になるような情報を聞き出せないかと儚い希望を抱きながら目の前の講師に質問してみる。

ここ、ストリクトの自宅は大学から随分と離れた所にある。
車で通えるという利点があるが、その分朝の早起きが必須条件となる。

ストリクトの性格からか、家はどこもこざっぱりしていて、埃はないが飾り気もない。
そんな家の中の一室が今はサラの部屋となっている。
ベッドに腰掛けたサラは、着替えを持ってきてくれたストリクトに声をかけた。

ストリクト「そうですね。我が大学の学園祭は少し特殊で、外来からのお客様を多少なりともおもてなしすることに終始しますが、そのためのイベントなども多々───」

言って、ストリクトは言葉を切ったまま、サラをジッと見据えた。

サラ「な……何ですか?ストリクト先生」

かと思うと、ストリクトは向きを変え、サラの着替えをハンガーにかけながら───。

ストリクト「そういえばサラ、学園際ののど自慢大会で歌う歌は決まっているのですか?」

心臓が飛び出るかと思った。
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