xxxFORTUNE
「それより、話を戻すけど幸せってなんだと思う?」
2人揃って鈴を見ながら続ける会話。
「知らねぇよ」
素っ気ない態度。
最初から優しさには期待してないけど、愛琉さんはいつも通りトゲトゲしてる。
「そういえば、前に話してた“しあわせの青い鳥”って結局どうなるの?」
誠の家からの帰り道。
あの時の物語が頭に浮かぶ。
確か、最後は身近にあった鳥籠の中の青い鳥を見つけるのよね。
「幸せは、すぐそばにあるってお話なの?」
「ちげーよ。
あれは、幸せはすぐ消えるって話だ」
すっかり膝上で落ち着いてしまった鈴の喉元を撫でながら、きっぱりと否定される。
幸せはすぐ消える?
説明がほしいと眼差しで訴えかけると、愛琉さんは察したように言いたいことを教えてくれた。
「確かに幸せは身近にある。
けどな、幸せは簡単には手に入らねぇ。
青い鳥がそばにいたって、それに気付かなきゃ幸せにはなれねぇだろ」
「えぇ、でも青い鳥に気づければいいんでしょう?」
簡潔にまとめると、幸せに気づくのは難しいってことを言ってるのよね?
鈴の相手をする愛琉さんを覗き込む。
「バカ、青い鳥なんか見つけても、逃げ出して消えるかもしれねぇだろ」