xxxFORTUNE
どういうものかも知らない。
それを探しにいくなんて、なんて無茶な話かしら。
さっきまでの勢いも虚しく、歩くスピードがどんどん遅くなっていく。
そうすると、自然と周囲の色がはっきりとしてくるようだった。
この道は、学校に行く通り道。
黒猫を追いかけて学校に行ったのが、懐かしい。
何度も、愛琉さんと登下校した。
それから、恋千くんと誠と入ったファミレス。
数ヶ月前の出来事が、鮮明に蘇ってくる。
人間界には、自分が思っていた以上に思い出がたくさん。
振り返ったらきりがないほど、みんなとの記憶が頭の中いっぱいに浮かび上がった。
明日には、もうあたしはここを去る。
アヴァルア校長先生に、頼みたいことがあるの。
考えに考えた結果、言ってみる価値はあると思ったから。
お花屋さんの前で、美しい花に思わず見とれていると何か違和感。
あぁ、また、この感覚。
辺りを見渡すけど、変わり映えしない人の動きや賑わい。
気のせいとは、とてもじゃないけど思えない。
……また、誰かに見られているような。