xxxFORTUNE
周囲に気を配りながら歩く。
不思議と、怖い感じはしなかった。
こんな時、誰かが近くにいてくれたら相談できるのにな。
再び一歩前進した瞬間、よそ見をしていたあたしのせいで誰かとぶつかった。
「ごめんなさいっ」
慌てて謝ると、あたしよりも背の低い男の子が大丈夫ですと、はにかむ。
片手には小さな小さな花束。
歩き出すそのコを、思わず呼び止めてしまった。
「ねぇ、四つ葉のクローバーってどこにあって、どんな色や形をしているの?」
いったい何を言っているのか。
きっと、そう思われてるに違いないわ。
きょとんとした表情の後で、男の子は笑顔を向けてくる。
「緑色で、ハートが四つくっついたような形をしてます。
草が生えるような場所なら、どこにでもクローバーはあると思いますよ」
でも、と付け足しさらに説明。
「四つ葉は10万分の1の確率でできると言われてます。
刺激があるとできるので、人の通りが多いところのが見つかると思います」
楽しげにそう語る姿を見ていて、あたしまで笑顔になる。
「ありがとう」
お礼を告げて、早足に四つ葉のクローバー探しを開始した。