xxxFORTUNE
「あたしの友達がね、四つ葉のクローバーを見つけると幸せになれるって言うから探していたの。
それなのに時季が違うなんて、あんまりよね」
途切れた会話を繋ぐように、ちょっとだけ愚痴。
「そうだったんですか」
そんな愚痴も、優しい笑顔で聞いてくれる。
「そういえば、四つ葉のクローバーは大切な人に贈るといいって聞いたことがあります」
「大切な人?」
「はい、詳しくは知らないですけどね。
兄ちゃんからの受売りです」
そうなんだ、と打った相槌。
大切な人に、か。
なんだか素敵ね!
胸のときめくような話に夢中になっていると、それを邪魔するように雨の屋根を叩く音が強くなる。
「そういえば、花束はどうしたの?」
今はケーキの箱のある手を指差して、気になったことを質問。
「あぁ、花束というか…あれはお供え物です」
なんというか、悲しそうな笑顔。
「ちなみに、このケーキは、お母さんへの誕生日プレゼントです。
早く帰って渡したいけど、いきなりの雨で……」
仕方なく雨宿りしてるんです、と続けて軒を指差した。