xxxFORTUNE
突如廊下から聞こえてきた叫び声に、顔をドアのほうへ向ける。
「ホタル、しーっ!」
人差し指を唇の前に立てて、恋千くんが注意。
「あ、ヒメおはよ。
それよりっ、カミサマ早く来て。
フライパンが真っ黒になっちゃったの」
「また焦がしたわけ?」
「ぼぼぼぼぼぼ.ぼくじゃないよもんっ」
佐久間さん、焦りすぎてちゃんと喋れてないわ。
恋千くんの“また”発言に引っかかりつつ、2人の様子を傍観。
「あーもう、誰でもいいっての」
「よくないの!
誠がばーってやってフライパンがごーってなって里音がしゅーって消したんだよ、すっごく大変!」
「わかったから、ほらほら行くよ。
じゃ、先輩はゆっくり休んでてねー」
ベッドから脱走しちゃダメだよ、といつもの笑顔で言われ戸惑ってしまう。
恋千くんに、またペット扱いされてる気分。
賑やかさがなくなり、布団を口元まで被る。
眠れずにそのままぼーっとしていると、そばで欠伸が聞こえた。
「愛琉さん、おはよう」
横たわったまま声をかけると、愛琉さんの手が伸びてきた。