xxxFORTUNE
「ありがとう、心配してくれて」
お礼を伝えると、また向けられる背中。
「おまえって、変なヤツだな」
笑い混じりの声に、瞬きを数回。
あぁ、愛琉さんが笑った。
なんだか、嬉しくなった。
「魔女も病気になるんだな」
「当たり前じゃない。
生きてるんですもの」
おどけてみせると、鈴がベッドから飛び降りる。
ドアの前で止まると、こちらを振り返った。
「ま、ゆっくり休め」
そう言って愛琉さんもベッドから離れると、鈴の元へ。
扉が開くのを待ってましたというように、鈴はわずかな隙間から部屋を出て行ってしまう。
「おやすみなさい」
布団をまた口元までかぶって愛琉さんを見る。
「おまえが来てくれて良かった」
ぼそりと聞こえたかと思えば、おやすみと優しい声音を合図に扉が静かに閉まった。
部屋にひとり。
今日の愛琉さん、どこかおかしかったわ。
寝返りを打ちながら、言葉では表現できないような複雑な気持ちになった。