太陽に恋をした
いよいよ、新しいクラス発表が行われる。
クラス替えって、なんか緊張するな……出席番号順に発表されるから、真っ先に名前を呼ばれたのは拓真だった。
「稲葉拓真は2年3組だ」
その後――男子が次々に発表され、いよいよ女子の番となった。
女子で最初に発表されるのは……私だ。
拓真と同じクラスになれるか、ドキドキしながら先生の発表を待っている。
『池谷菜月、2年3組』
えっ、本当に!?2年生も拓真と同じクラスになれたんだ。
私は、それだけで嬉しかった。でも、偶然はこれだけではなかった。遥斗と亜希も、一緒のクラスだったから……
4人揃ってまた同じクラスだなんて……なんだか、出来すぎなんじゃ……。
まるで……一生分の運を使ったんじゃないかって感じがした。
ピンク色の桜が満開になった頃、私たちは2年生になった。
2年3組の教室に足を踏み入れた瞬間、私は地獄の1年になるのを感じた。
その理由は……佐野さんが同じクラスだったから。
はぁ……今年は拓真と二人きりに、なれる時間なんてなさそうだなぁ。
佐野さんが拓真を好きなことは、誰もが知ってる。
拓真だって、私の気持ちには気付かなくても……いくら鈍感とはいえ、あれだけ積極的にくっついて来るんだから……佐野さんの気持ちには、石に気付いてるはず……と思う。
他の女子と喋ってると必ずと言っていいくらい、邪魔しているんだから……
あれで気付かないほうが、オカシイよ。
もし拓真が佐野さんの気持ちに気付いてなかったとしたら……
単なる鈍感という言葉だけで片付けてしまっていいのだろうかって思ってしまう。