shining☆moon‐私の王子様‐
ズテー……

「いったぁ……うわっ!」

びゅんっ!

黒い影から剣のようなものが私の頭の上を横切った。

「危ないなぁ」

私は走って学校を後にした。
逃げた場所は野良猫の多い空き地だった。

辺りは薄暗くなり時間は動いてる。

「…ここなら……!?」

風を切るような強い風が勢いよく吹いてきた。

キュイッ――…

「…ったぁ!」

刃物で切られるように頬が切れた。
ただの風じゃない…
ってかさっきの黒い影はなんなの!?

『見つけた…』

「あんたっ…何者なのよ!!」

私はいいながら後退りしていった。

『私は…お前らセヴィアの敵、ゾルヴァーナだ』

「…私は人間!そんなヘンテコな冗談は通じないから!その前にあんたがおかしいのよ!」

私と黒い影は沈黙した。
空には月が見えている。
私は逃げようとした―その時―…!

『がはははははっ小娘が!お前の死はもう確定だ!!!!』

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