shining☆moon‐私の王子様‐
「…フレン……?」
私を抱きしめる腕に力がはいった。
「フレン!ユリア!」
レオの声が聞こえた。
「フレン、レオ達だよ…!離して……?」
「いやだ」
「フレン?」
「いやだっつってんだろ」
ますます力が強くなるフレンの腕。
なんでそんなに怒るの?
何が気にくわないの?
なんでなんで……
私が嫌いなの……?
フレンの腕がゆるくなった。
見上げてみると悲しい顔をしたフレンが見える。
「何がそんなに嫌なの…、フレン……、悲しい顔しないで?」
優しくフレンの頬に手をあてて優しい眼差しでフレンを見つめる。
生暖かいものが頬にあてた手に滑り落ちた。
「……泣かないで…?」
コクりと頷き、また私を抱きしめた。
どうしたの……。
フレン……。
おかしいよ…………。
私がフレンの心が読めたら。
思ってることがわかるのに。
私は何の力にもなれない。
もし、私がフレンの力になれるならなんでもする。
こうやってずっと抱きしめていてもいい。
手を繋いでいてもいい。
ただフレンの傍にいたい。
近くにいたい。
こう想うのは私のわがままだけど、フレンがもし望んでくれるなら私はなんの抵抗もしないでフレンに全てを尽くすよ。
フレンの腕から解放されるとフレンは子供のように泣いた。
「うっ…うぅっ……クスン」
「泣かないで。……ありがとう。心配してくれて……」
コクンと頷き泣き止むとなにも言わず私の手を繋ぎレオのところに向かった。
あったかい……
フレンのぬくもり。
トクン…トクン……
小さくなる鼓動は私にとってなんなのか、私は考えていた。
幽霊屋敷の本探しは明日の明るいときにして、四人は宿を探した。