心の声を聞いて
『イ……………ユイ!!俺達、おっきくなったら、結婚しよーな!!』
『……いいよ!!和音!!あたしも和音大好きだもん!』
『え~!!いいな、和兄!!僕もユイ姉好きだからずるい!!』
『じゃあ、三人でずっと一緒にいようよ!!』
『『うんっっ』』
「……朝?」
カーテンからこぼれる光で目を覚ましてしまった。
「ふぁ~あ……。何か…夢見てた気がする」
眠い目を擦りながら下へ下りる。
湯気がたつ、紅茶をボーと見ながら、ため息をつく。
そんなあたしを見てママはすぐに声をかける。
「どうしたの?ユイ」
「…んー。食欲ない…」
「調子悪いの?顔赤いわよ」
ママはおでこに手を当てる。
「熱は…ないわね。一応休む?」
「大丈夫ー。食欲ないだけだから!!…もう行くね」
「えっ?もう?」
だって和音に会いたくないし…。
「今日、日直だから早く行かなきゃ行けないの!じゃあ、行って来ます!」
あたしは笑顔で手を振った。
それでも少し納得がいかなそうにママはあたしをみていた。