心の声を聞いて
…ふぅ。ああ…頭痛い。
こんな事なら、ママに言われた通り、休めば良かった…。
まだくらくらするし…。
「ユイ!」
「……え?」
目を見開かせる。
だって、目の前で待っていたのは…。
「あ…か、和音…」
「…大丈夫か?一人で帰るつもりだろ?」
「……平気。近いし」
「…っ平気じゃないだろっ!!俺と…一緒に帰ろう!!」
「…え…?」
和音…。そのために、ここであたしを待っててくれたの?
「荷物…持ってきてるから…帰ろう」
「で…でも、和音っ!授業はっ?無早退なのにっ」
「…へーき。俺、狙ってるの“無欠席”だから!!」
和音は笑った。
その笑顔をみて、すごく心が安らいだ。
「…有り難う…和音」
和音…。
嬉しい……。
あたし和音のそういう所、すごく好きだよ…。