スカイ
「いやー、それはアキすごいことしたな!さすが俺の親友!」
大きな声が図書室に響く。
2、3人本を読んでいる人は、少し迷惑そうだが、もう金曜日の放課後の風物詩となりつつあるので慣れてしまっているみたいだった。
「お前関係ねぇよ。それとすごくないし」
無表情で答える。
いつもみたいに本当は嬉しいのかな、と思ったけど、完全なる無表情だ。
水城くんもしゅん、としてしまった。
「なんだよー、褒めてるんだよ」
「市川のおかげなんだよ。俺じゃない」
「え…?」
いきなり私の名前が出て、私は驚く。
「市川が俺に言ってくれたから」
「そん、なの…」
「でもごめん、最後汚いこと言って。
皆が皆、市川みたいに綺麗な心なわけじゃないからさ」
前田くんは、真っ直ぐ私の目を見て言った。
少し頬を赤らめながら。
「私、心綺麗なんかじゃない」
「俺よりは綺麗だよ」
私は思わず目をそらした。
その目に、吸い込まれそうだったから。