水恋
その時、私は「ふっ」と先輩に鼻で笑われた。
「何ですか」
むっ、として私は言った。
「知っていると思うけど、俺の方が年上で、先輩なんだよ?」
「それが何か?」
「やろうと思えば、李津を好きな様に出来るんだよ」
「全力で気持ち悪いですから、黙ってください。男ですよ?」
女だけど。密かに、自分にツッコミを入れる私。
「まぁ、良いよ。ていうことで、微笑みのプリンス…違うね、今は微笑みのバトラーか。お茶とチョコレートケーキをお願いするよ」
「バトラーは執事ですか?」
「そうだよ。さっ、俺には微笑んでくれないバトラー、他のお客が待ってるよ」
「先輩に言われなくても、分かってますから。それと何か、追加されましたけど」
「そうかな?まぁ、気にしないで」
無駄に優しく笑う先輩に私はキッ、と睨んでやった。