【モテ期到来】




「ねぇ、太一~!センターってどこ!?」




「うるさいよ!!後で教えてやるから待ってろ!」




俺は大本に“到着した”とメールをして居場所を知らせる。




大本から“そっちに行く”と返事が来たのを確認してアカリの話を聞く。




「なんで今打ったのに“アウト”なの?」




“なんでなんでなんで”




まるで子供のようにはしゃぐアカリが可笑しくて笑える。





俺は子供に教えるみたいに判りやすく説明してやると、アカリはフムフムと真剣に耳を傾けていた。




「なんとなく判って来た!」




“なんとなく”かよ!




と項垂れたところで大本に肩を叩かれた。




「よぉ!西高頑張ってるぜ!」




「みたいだな!今回の4番って、あれ2年だろ?」




「そう!…あ、その子が例の?」




アカリに気付いて大本はニッコリ微笑んだ。




< 62 / 213 >

この作品をシェア

pagetop