げーむ
あれから、何回か先生が来た。


その度、違う先生が来ている事に少し疑問を持ったが、全く分からないので、考えるのを止めた。


そして、6人目の先生が扉を開けた。


「第6試合目を始めます。該当者はついてきて下さい」


光希がやっと顔を上げた。


私が無言で立ち上がると、光希も無言で立ち上がった。


「...」


「...」


私達が黙っているせいか、先生も黙って扉の外に向かって歩き出す。


先生の後を黙ってついていっている時、横の教室から何やら音がして、奇声まで聞こえてきた。


「...何?」


呟いてから、ハッとしてすぐ口を閉じた。


先生の様子を伺ったが、特に変化した様子はない。


ほっと胸を撫で下ろすと、いきなり先生が喋りだした。


「あれは、他のゲーム参加者です。今の貴方達が気にする必要はありませんよ」


...やっぱり、聞き取られていた。


「はい...」


弱々しく返事をすると、今度は先生の方から質問をしてきた。


「今までの参加者は、わざと負ける、など小賢しい真似をしようとしていましたが...貴方達はそのような事はしませんよね?」


まさか。


そんな質問がくると思っていなかったのと、その考えの発案者であるだけにすぐに返事が出来なかった。


「...俺達は、お互いに勝たないといけない理由があるんです」


突然、光希が口を開いた。


「だから、負けないように...努めます」


先生は暫く光希を見てから、私を見た。


私が小さく頷くと、溜め息を吐いた。


「...いいでしょう。その目的を尋ねたい所ですが、もう時間のようです」


腕時計をチラッと確認しながら先生は言った。


「では、その目的の為に、頑張ってきて下さい」


私達はその近くにあった小教室に通された。


最後に先生は「幸運を」と呟いて、教室から出た。


< 40 / 167 >

この作品をシェア

pagetop