One Day~君を見つけたその後は~
……声が聞きたいな。

幸いにも、今、ロビーには誰もいない。
だから、メールを中断して、電話をかけてみようかな? とも思ったけれど。

でも、久しぶりにメールのやりとりを楽しみたいっていうのもまた、本音だった。

だって、こんなチャンス、もう二度とないかもしれないから……。


うん、今はメールに専念しよう!

ひとつ大きく頷いて、次のメールを送る。


<でも、どうして急にメールしようなんて思ったの? びっくりしちゃったよ>

<さっき言ったじゃん。誰かさんがいなくて、暇だったんだよ>

週末会えないことなんて、今まで何度もあったのに。

<分かった! ヤマタロ、私がいなくて寂しかったんだね?>

……ごめんなさい。
私、嬉しくて、そんな調子にのったことを書いちゃいました。

だから、絶対に怒られると思った……のに。


<そうだよ。オレの知らない場所で、お前が慎と一緒にいると思うと、落ち着かなくて>


──え?


ヤマタロってば、いきなりドキドキスイッチが入っちゃうことを言うんだから。

そんなこと言われたら、私の心臓、大忙しになっちゃうじゃん!


<さっき昔のメール見返してたら、懐かしくなったんだよ。で、こういうサプライズもいいかなと思って>

<やだ、そんなことしてたの? 恥ずかしいよ>

<“やだ”はないだろ? あーあ。どうせ、あの時からずっと、俺の方が必死だよな>


……はい?

必死?
誰が?
どこらへんが?

一体、どの口がそんなこと言うのよーっ!
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