Maria ~私の心を貴方に捧ぐ~
バッグから財布を取り出し切符を買おうとしたら、いきなり腕を掴まれた。



「な、何!?」

『行くぞ』

「へ!?まだ切符買ってないよ!!」

『ほら』



私の腕を引っ張りながら歩く京ちゃんが、私の顔の目の前で切符を2枚ヒラヒラさせた。


目的地までの切符……。



「京ちゃんってば気が利く!!てか実は私より楽しみにしてたんでしょ!?」

『どんだけ上から目線でしかもどんだけ思い込み激しいんだよ!!』

「エヘヘッッ!!」



私は京ちゃんから切符を受け取り、勢いよく改札機に切符を通した。


そんな私の様子を見て京ちゃんは呆れ顔。


『今時の小学生の方が大人びてる』なぁんて事言われたけど気にしないもんね。


1分1秒も無駄にしたくない。


自分の気持ちを大切にしたいから…京ちゃんとの時間を大切にしたいから。






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