銀盤少年

「カズ、一緒にあの馬鹿を連れてこう」


多分立つことさえままならないから。


そう告げるヒロの後を追うために、エッジカバーを外してリンクに立つ。


ほんと、このクォーターには敵わねぇ。


そして退場する狼谷に向けて、真っ先に労いの拍手を送る仁にも、俺は敵わないと感じたのだった。



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