カンボジアのコト

空港の人だから、この人達は英語ペラペラなわけだけど、私は、英語できないから、
1つの事を話すのに、電子辞書と格闘しながら、とても時間がかかった。
まずは、桜の話し。
「桜という花は日本人なら誰でも見たことあるって本当?」
と聞かれた。
「うんー。たぶん。あっちこっちにあるから。」
「キレイ?」
「めっちゃキレイ!私は桜の花がとても好き。」
桜が大好きな私は思わず興奮する。
「一度でいいから桜見てみたい!」
「ねえ、桜の写真持ってないの?」
「あ、桜の写真あるよ。」
飛行機の中で、デジカメの中に入ってるデータの整理をした際、桜の写真があったのを覚えていた。
前回、エンドーがブーゲンビリアを指差し、「日本の桜に似ているでしょ。」と言ったのを思い出し、桜の写真を絶対に見せるんだ!と飛行機の中で誓ったばかり。
ということで、話で桜の写真を見せていたら、桜の前後に入る、田園風景にビックリされた。
「君、日本から来たんだよね?」
「うん。」
「今、とても田舎な風景があったよ。どこか違う国に行ったの?」
「日本ょ。日本だって、こんな所たくさんあるよ。」
「へー。」
その場にいた全員が驚いたと思う。日本をどんな所だと思っているのだろう。
「私は、この風景の方が好き。」
と私が言うと
「僕はそうは思わないよ。でも、タイだって日本に追いつけるチャンスがあるってことだよね?」
最初に話しかけて来た男の人が言い出した。
英語を効き損ねたのだろうか。なんだか意味が分からなくて、聞き返すと、
「まだ、日本にも、開発されていない場所がたくさんあるってことだよ。」
「全部は開発しないと思うよ。」
日本から田園風景が無くなるわけがない。
「開発しないの?その考え方は分からないなあ。不便じゃないか。」
「そうでもないけど?」
「僕には、その考えが分からないってことは、まだ遅れてるってこと?」
「さあ、分からないけど、私は、開発してほしくないと思う。」
「開発してほしくないと思うというこは、開発してるから、思えることだよ。やっぱり追いつけないってことかなあ。」
えっと…だんだん話が難しくなってきたよ?
日本代表的な感じになってきたぞ。やばいぞ。
と思っていると、女の子が中断した。
「それより、ちょっと聞いてよ!!」って。
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