カンボジアのコト

エンドーが電話をしている間、私は地面を掘っていました。
いえ、探そうとしているわけではありません。
記念式典があったのか、
よく運動場に体育祭があるときにセロハンなどで目印をつけるように、
印がついているのです。
それが、とても気になる。色んな色で埋めてあるのデス。
赤だったり、緑だったり。
もぅ、ちゃんと取らないと。と、地面から印を取り外していた。
「何してるんですか?」
エンドーが聞いた。
「気になるのよ。」
「洋服ですか?」
「洋服?」
「あい、それ、ここに埋められた人の洋服です。」
血の気が引いた。
身ぐるみはいで、埋められたとは聞いたし、頭で理解してたケド、
その場に洋服捨てるなら、身ぐるみはぐ意味なくない!?
ただの趣味じゃん。
人間は、恐ろしいと思った。
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