碧眼の天姫―刀の後継者
「だからあたしには沢山の兄や姉がいる。兄様はあたしと子を成して天宮一族に復讐を、姉様は天姫を継いだあたしを憎んでる」
天姫を継いだ一番年下のあたしを兄様や姉様は憎んだ。
兄様の場合は特に…
天宮の一族全てを憎んでる。
「あたしは60近いオジサンと天姫だった母様から生まれた。母様にとってあたしは…愛しもしない男と愛の無い行為で生まれた苦しみの形なんだよ…」
それを知った時、胸が張り裂かれるように痛んだ。
母様が向ける笑顔が偽りだったと知った時…
心が死んだ……
「そしてあたしも…
いずれ母様と同じ運命を辿る。これがあたしの全て」
話し終えると、酷い不安があたしを支配する。
減免したかな…?
あたしを軽蔑する?
あたしから…離れていく?