ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「あ、ごめんなさい」
エレベーター乗り場に入る
角を曲がった時、ちょうど
そっちから出てきた人影と
軽くぶつかってしまった。
奈々と話してて若干よそ見
してたあたしは、即座に謝る。
「――いえ。お疲れ様です」
返ってきた声は聞き覚えの
あるもの。
見上げて顔を確認すると、
思ったとおりのスーツ姿が
そこにあった。
「あ、柚木(ユズキ)クン……」
後輩社員の柚木クン。
彼は奈々のチームの社員
だけど、もちろんあたしも
面識はある。
あたしと奈々が同時に
チーフに昇格するまでは、
同じ営業社員の立場だった。
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