ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
そんなあたしの耳に、
なぜか“蘭子さん”のその
言葉だけが、途切れること
なくハッキリと届く。


「……戻ってきなさいよ、瞬也」


(―――――っ!!)


その声に、柚木クン以上に
ギクリと硬直するあたしがいた。



……どうして? 

なぜ、あたしがギクリと
しなきゃいけないのよ?


そう思う反面、さらに
汗ばむ掌をしっかりと
感じてしまう。


彼女が柚木クンを“瞬也”
と呼んだ声が……頭の中で、
妙にリアルにエコーする……。



……あたしは完全に、
動揺してた。


そして今の自分の状況も
忘れ、警戒すらするのを
なおざりにしていて。


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