ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
奈々が取り繕うようにペコ
ペコ頭を下げて、『何でも
ありませーん』と説明すると、
訝しげな顔をしながらも、
みんな仕事に戻るけれど……、


(……………!)


ひとつだけ、離れない視線が
あることに気づいて、あたしの
胸がドクンと鳴った。


(……柚木クン……!)


そう――視線の主は、彼。


奈々のデスクがある島の
一番隅の席で寡黙にデスク
ワークをしていた柚木クンが、
刺すような目でこちらを見てる。


その瞳には、珍しく感情が
宿ってるように見えた。


驚きと――そして何だか、
怒りのような。


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