ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
「仕方ない。妥当なところで
手をうつか」
声に出して呟いて、あたしは
来た道を戻った。
さして広くないオフィスに
入ると目的の相手を見つけ、
声をかける。
「奈々(ナナ)、一緒に飲みに
行ってあげる」
同僚の内村奈々は帰り支度の
手を止めパッと顔をあげると、
「ん? 何言ってんの?
彼氏持ちの美咲(ミサキ)さんは、
デートだとか言ってさっさと
帰ったんじゃなかったっけ?」
おっと。白々しい言い方を
したら、白々しく返されて
しまった。
さっき『美咲〜、飲みに
行こー!』と誘われたのを、
サラッと断ったからだ。
_
手をうつか」
声に出して呟いて、あたしは
来た道を戻った。
さして広くないオフィスに
入ると目的の相手を見つけ、
声をかける。
「奈々(ナナ)、一緒に飲みに
行ってあげる」
同僚の内村奈々は帰り支度の
手を止めパッと顔をあげると、
「ん? 何言ってんの?
彼氏持ちの美咲(ミサキ)さんは、
デートだとか言ってさっさと
帰ったんじゃなかったっけ?」
おっと。白々しい言い方を
したら、白々しく返されて
しまった。
さっき『美咲〜、飲みに
行こー!』と誘われたのを、
サラッと断ったからだ。
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