ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
(柚木クン……)


蘭子さんのこと、
ホワイト・マリッジのこと。

そして、彼の気持ち。


……あの言葉は全部、本当なの?


本当に――キミはもう、
あの人の所へ行って
しまうの――…?


「……………っ!」


柚木クンと二言三言言葉を
交わした課長が立ち上がった。

そうして二人は、併設
されてる小さな打ち合わせ
ルームへと入っていく。


奈々と同じように遅刻の
謝罪をしているだけだと
思っていた周りの社員が、
『おや?』という顔で
それを見ていた。


(本当に……?)


辞表を出すと言っていた
柚木クン。

不安が現実味を増して、
心を波立たせる。


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