ギミック・ラブ ~年下小悪魔の上手な飼い方~《完》
声は裏返ってかすれてる。

でも、落ち着いた声なんて
出せそうもない。


「だから言ったでしょう?

お仕置きだって」


「お仕置きってあなたね……!」


どうしてお仕置きがキスなのよ!?


いやそもそも、柚木クンが
怒ってる理由が意味不明だ。

わざとお客様と揉めてたのを
阻止して丸くおさめた
あたしが、どうして怒られ
なきゃなんないのよ。


「メチャクチャだわ……!

こんな……こんなの……!!」


憤りをあらわに息と共に
吐き出したら、グラッと
視界が揺れた。


あたしはよろめいて、
机に片手をつく。


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