執事の恋人~召しませ。お嬢様~
私は彼女たちの間を通り抜けて、屋上に向かった。



屋上の空中庭園。


晴れ渡る青空が憎い。


私の心は彼女たちの言葉で、淀んで、瞳からは今にも涙が出そうだったから。



気丈な私も、報われない斗希との恋の切なさに、耐え切れなくなっていた。



肌と肌を合わせても、


何度、二人で、絶頂を駆け上がっても…



斗希は私に愛を囁いてくれない。





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