執事の恋人～召しませ。お嬢様～

「・・・あの安達を使うとは…。あの執事はどうやって、取り入った?」



「別に斗希は何も…安達社長に借金しただけよ…」



「・・・俺はそう簡単に引き下がると思ったか!?」



「・・・」


大久保様は声を荒立てて、私を責める。



「俺は君の見合い写真を見て、一目惚れしたんだ!!」


茫然と立ち尽くす私の腕を精一杯の力で掴む大久保様。



「君は車椅子の俺が嫌だったようだが…俺だってスキでこんな身体になったんじゃない!!」



「は、離して下さい…」


私は身体に力を込めて、大久保様の手を振り払った。