HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~
「落ちたよ。ペン」
そう言ってあたしに赤い色をしたシャープペンを手渡してくれる。
「どーも」そっけなく言ってあたしはペンを受け取り、そのまま何もない素振りで前に進み出た。
久米 冬夜。
あたしあいつ苦手。
悪いヤツじゃないんだろうけど、何て言うの?何か波長が合わないんだよね。
久米は新学期に転校してきたばっかだ。
スラリと背が高く、王子系の甘いマスクに外国人の男並に優しくて気が利く。
水月のようにふわふわしてておまけに爽やかだし、梶のように人懐っこい。
頭もいいし、おまけにスポーツも出来る。
故に転校早々から学内の女子生徒から絶大な人気を集めた。
だけど何かデキ過ぎてるっての?
そうゆうパーフェクトな人間って、なんか信用できないんだよね。
その笑顔の下で何考えてるのか分からない。
ま、あたしに非が及ばなきゃそれでいいんだけど。