HYPNOTIC POISON ~催眠効果のある毒~


昼近くになって、僕が職員室で小テストを作成していると、ケータイが震えた。


メール受信:雅


になっていて、慌てて内容を読むと、


“今日お昼一緒しない?水月の分もお弁当作ってきたんだ。屋上とかどう??”


と短い文が書かれていた。絵文字も何もないそっけない文章。


だけどそれを見た瞬間、今朝抱いたもやもやが一気に吹き飛んだ気がした。


僕は二つ返事でOK!


ってか今は授業中ですよね、鬼頭サン。


と思いつつ、僕はやっぱり嬉しかったんだ。



―――


まるで子供のようにわくわくと心躍らせて、それでもお昼休みまで僕は仕事に集中した。


鐘が鳴ると同時に屋上に向かうと、給水タンクの影に隠れるようにして、すでに雅が居た。


「早いね」なんて笑うと、


「センセーに早く会いたくて」なんて雅が悪戯っぽく笑い、僕は自然に笑みを浮かべた。


雅はトートバッグからレジャーシートを出し、それを広げるとお弁当箱と水筒を取り出す。


「準備いいね」


思わず感心すると、


「ピクニックみたいでいいでしょ?」と僅かに雅が微笑む。


「学校の屋上でピクニック?何か味気ないなぁ」なんて漏らすと、


「なかなかレアな体験じゃない?さ、早く座って?お昼終わっちゃう」


と雅は僕をレジャーシートに座らせた。


「短いピクニックだけどね。って言うかここ陽が当たらなくない?もっと明るい場所にしようよ」


と提案するも、


「誰かに見つかったらマズいよ」


と一言。


まぁ一緒に居られるだけでいいか。



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