可愛くない同居人。
もしかして、褒めてくれたのかな?
あの凜が、私を。
顔が熱くなっていく。
きっと私の顔は今、凜のように赤いだろう。
「あ、ありが・・・とう」
「その、勘違いしないで下さい。綺麗な浴衣を傷つけるのはもったいないと思ったからで、あなたを助けようとかばったわけじゃないです」
凜は頬を紅く染めたまま、ゆっくりと私に視線を戻した。
「僕が勝手にしたことですから、あなたが気にする必要は全くありません」
優しい声でそう言われ、私の目から涙が溢れてきた。
凜は私を気づかってくれている。
不器用だけど、優しく。
泣いたらダメだ。そう思ってるのに、止まらない。
ふわりと、頭を撫でられた。
「無事で、よかったです」
さらに涙は溢れ、止まることなく流れつづけた。