シェリの旅路
マリーアンはずっとショーンの

事が好きだったんだろう。


もちろん、私だって彼を

愛していた。


ずっと信じていた親友に

裏切られ

信じていた愛しい人もまた

嘘にだまされ私を裏切った。



―ねぇ

私は誰を信じればいいの?

この世に信じられるものなんて

あるの?




ショーンとの溝ができて3ヶ月。


卒業の日。


彼からの贈り物は

この空と同じ色になって消えた。


一度できた溝はなかなか

埋まらない。


だからこの愛に未練はない。



婚礼の夜。


荷物をまとめて夜の闇に

飛び出した。


月に向かって空に舞い、

風にのってあてもない旅にでる。


〝マリーアンに全部聞いたぞ!

君は僕のことをそんな風に

思っていたんだな!

……君と結婚しなきゃならない

なんて絶望だよ〟


〝何のこと?

私そんなこと言ってない!

ショーン!私を信じてよ!

私嘘なんてついてない〟


〝黙れ!この魔女!〟


彼に言われた事が今でも

胸をしめつける。


―……信じるって……何?



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