【続編】長男のカゴ
俺、怜と結婚なんてまだ考えられねぇ…。



一緒にいたいって思うだけ。



それは間違ってんのかな?



「このまま別れたりすんのかな…」

「それは善と怜ちゃん次第でしょ」

「そうなんだけど…。話になんねぇって言うか…」

「善のフォローは大事だと思うなぁ~。雷さんはいつもそういう気を回してくれる人だよ」



フォロー…。



どんな?



むしろ帰すんじゃなかった…。



留宇と話してもモヤモヤが晴れないまま、部屋に戻って数分。



知らない番号から電話が来た。



「はい?」

「藤間 善ね?」

「どちらさん?」

「エミ」



エミ!?



誰だよ、エミって。



「どこのエミさん…?」

「クラスメイトの声も忘れたのかしら?山田よ」

「山田かっ!!どうした?って、何で俺の番号知ってんの?」

「怜の部屋にあった手帳から拝借させてもらったわ」



犯罪だから…。



個人情報だから…。



「怜になんかあったのか?」

「辛気臭いの。暗いの。目障りだから引き取りなさい」



友達にその言いぐさ!!



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