キミ色
…もう無理だ、我慢の限界。
これ以上は待てない。


―……そう想った瞬間だった………




「あのさ―……」
「…あなたの家に住まなければならないの。」





俺が言おうとした言葉よりも、大きかった彼女の声。
勿論、その声は俺の耳まできっちり届いた。



…は?
今…何て、、?



開いた口が塞がらないとは、この事を言うのだろうか…?
今の状況はいったい…何?



「びっくり…するよね…。」




落ち着いた声でゆっくりと喋る女の子。
そして、申し訳なさそうに俯いた。



いやいやいや…
びっくりとか…、そんな範疇余裕で越えてるんですけど…、、



あなたの家?住まなければならない?
信じられる訳がない。




「待って…、何か勘違いしてない…?だって俺キミの事1つも知らねぇし?」




普通に考えて変だ。
知ってる奴ならまだしも、俺はこの子と今日初めて会って、今日初めて喋ったのに…。




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