運命に導かれて


お昼ご飯を済ませ真上にあった太陽が少しずつ傾き始める頃



僅かに城が慌ただしくなるのを感じた。


恐らくルカが帰城したのだろうがここは羽衣の部屋。


さすがにここから飛び出して行く気にはなれず



それでも同じ城内にルカがいるというだけで羽衣は安心感に包まれていた。



「帰られたようですね。ルカ様のことですからきっとすぐにこちらに足をお運びになるでしょう。」


「うんっ。」


頷いてみたものの


しばらく待ってもルカが部屋に訪ねてくる気配は一切ない。







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