純恋〜スミレ〜【完】
「夢の中では、何をしても純恋を助けられなかった。だからあの日、何としてでも純恋だけは守ってやろうって決めてたんだ」
優輝が疲れているように見えたのも、目の下にクマがあったのも。
あたしと同じ状況に置かれた優輝が苦しんでいた証だった。
そして、あたし達は夢に逆らってお互いを守るために勇気を出した。
自分を犠牲にしてでも、
あたしは優輝を。
優輝はあたしを守ろうとしてくれた。
「なんか不思議だね。今までと景色が違って見える」
「あぁ」
「ねぇ、優輝。あたしね、目を覚ます前にお兄さんに会ったよ」
「兄貴に……?」
「そう。そこでね、お兄さんに頼まれたの。優輝をよろしくって」
「そっか」
優輝は真っ青に晴れ渡った空を見上げた。