明日の希望
そして俺が一番楽しみにしてた大会の選抜メンバーの発表に俺の名前は無かった。
キャプテンは俺に言った。

「今のスランプが無ければ選抜入りだったんだけどな…ま、お前はまだまだ伸びる!!」

「はい…」

悔しかった。
2人はまだ付き合ってないのに
イライラして1人で焦って…
あんなに頑張ってたのに部活も上手く行かなくて…
自分自身に腹が立った。
もうやめよう…
何も考えんな
部活に集中しよう
……そう決めた途端に壊れた意思


帰り道愛梨は言った。
一番俺が聞きたくなかった言葉。

「アタシね、新垣先輩の事が好きなんだ」

何もかも考えたくないのに考えてしまう。
精神的に不安定になる。

「新垣先輩に何あげたら喜んでくれるかな?」

「キャプテンなら何でも喜ぶさ…」

「そうかな…でもどうしょう」

キャプテンの話しなんかもう良いから…
─ちょっとは俺の事を見ろよ!─
そんな言葉を言えたら楽?
愛梨は俺の事を考える?
教えてくれよ…

そして俺の不安は徐々に増していった。
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