明日の希望
ずっと好きだった人からの突然の告白
相手は俺が最も尊敬している人
もうこの恋は叶わない
一瞬にしてそう思えてしまう

そんな感情を抱いたまま帰り道を一人で歩いていた
愛梨は用事で先に帰ってしまった
愛梨と帰らない久々の帰り道
何だか寂しかった


あれ?
俺はふと気がついた
前に歩いてるのって…キャプテンと女子バスケ部キャプテンの春風先輩
二人仲良さげに歩いている
もしかして…付き合ってる?
俺の胸は高鳴った。
付き合っているのなら叶わない
愛梨は失恋して俺にチャンスが出来る
嬉しかった
…今思えば俺は最低だった
好きな人の失恋を喜ぶなんて。

だけど嬉しさは長く続かなくて
次の日同じバスケ部員の先輩に聞いてみた

「キャプテンと春風先輩って付き合ってるんですか?」

「付き合ってないよ、しかも春風って彼氏いるらしいし」

「いや、でも昨日仲良さげに帰るの見かけました」

「あの二人幼なじみだからな」

希望が失われた
幼なじみ…
二人は付き合って居なかった
一人で舞い上がっていて馬鹿みたいだった




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