疲れ切った心



「そうだよ。綺麗になったよな、夏蓮」



珠理の隣で笑っている水無月。



知らねぇよ、そんなこと。



「でも、全てを思い出した時には遅かった」



霜月か・・・・。



「取り戻せよ」


「・・・っ!」


「とは言わねぇよ」



コイツ、面白い。



「精々水無月が霜月と完全に結ばれるのを暖かく見守っててやれよ」



だから面白過ぎだっつーの。





水無月の隣で笑っている珠理。



『完全に結ばれるのを暖かく見守っててやれよ』



珠理もいつかは誰かと結ばれるのだろう。



それが、例え俺じゃなくても。



『ファーストキスはあんたが寝ぼけて奪ったんでしょ!?』



俺が初めてって事は、その先はまだだよな。



純白な珠理で居てほしい。



どうせ汚れるなら俺が・・・・。



バカだよな。



好かれてもいないのに欲望が出てくる。



俺も北村に言える立場じゃないか。
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