ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
「あー、まぁこんなもんかなって」


リアちゃんは金曜日までのテンションが嘘のように冷めた様子でパチパチとキーボードを叩いている。

私の手だけ完全に止まっていると気づいて、慌てて仕事のファイルを開いた。


……こんなもんって!?

水嶋とのエッチがこんなもんってこと!?


ヤっちゃえば想像してたほどじゃなかったってことー!?


二人が抱き合ってる映像が頭の中でぐるぐる回って、私の脳みそが沸騰しそうになった頃、リアちゃんはふと楽しそうな表情をして私に囁いた。


「メイさんはどうでした?」

「わっ、私っ!?」


私は水嶋とシたときのことなんて覚えてないし、そりゃ気持ち良かったような気はするけど単に久しぶりだったってだけかもしれないし、そもそもそんな経験豊富じゃないし……!


脳内でダーッと言い訳の文を羅列して、それからリアちゃんと目が合ってハタと我に返った。


「……え? 私?」

「八木原さんですよー。どうでした?」
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