ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
だけど私は――。





――お前は駄目な人間だから。





……そこまで前向きにはなれないや。


「いいの。男なんていなくても綺麗になって輝いてるオンナになるんだから!」


エステ行って、美容院行って。

お気に入りのお洋服でおしゃれなカフェで読書なんかしちゃうような。


……って派遣の給料でそんな余裕ある!?





――現実は厳しい。





「ダブルワークでもするか!?」


穴の開いた風船に無理やり空気を入れ続けて、膨らませた状態を保っているみたいだった。
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