ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
採用された広告代理店は大きなビルを2フロアを貸し切っていた。
前に正社員として働いていたときとは比べ物にならない規模なのに、これでも数ある支店のうちのひとつだ。
派遣じゃなきゃ絶対入れない場所。
よし、いい人生経験になると思おう!
自分を奮い立たせて配属される総務部に向かった。
内心、総務といえばお局様と女の園ってイメージがあったから少し怖かったけれど、半分くらいは男性社員だった。
そして今日付けで配属された派遣社員は私の他にももう一人いた。
年齢は私よりも若い感じの女の子で、服装もシャツの上にカーディガンを羽織っただけの私服。
明るいパステルカラーの大きめプリーツのスカート。
だけどそれが洗練された印象で、生真面目にスーツなんか着てきた自分が返って恥ずかしくなった。
「松田梨亜です。ハタチです」
「日向芽生です。……26歳です」
隣の松田さんが名乗ったときに年齢まで言ったので、なんとなく言わなきゃいけないような気になって年齢まで名乗ってしまった。
それにしてもハタチ。
若い。
前に正社員として働いていたときとは比べ物にならない規模なのに、これでも数ある支店のうちのひとつだ。
派遣じゃなきゃ絶対入れない場所。
よし、いい人生経験になると思おう!
自分を奮い立たせて配属される総務部に向かった。
内心、総務といえばお局様と女の園ってイメージがあったから少し怖かったけれど、半分くらいは男性社員だった。
そして今日付けで配属された派遣社員は私の他にももう一人いた。
年齢は私よりも若い感じの女の子で、服装もシャツの上にカーディガンを羽織っただけの私服。
明るいパステルカラーの大きめプリーツのスカート。
だけどそれが洗練された印象で、生真面目にスーツなんか着てきた自分が返って恥ずかしくなった。
「松田梨亜です。ハタチです」
「日向芽生です。……26歳です」
隣の松田さんが名乗ったときに年齢まで言ったので、なんとなく言わなきゃいけないような気になって年齢まで名乗ってしまった。
それにしてもハタチ。
若い。