ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
補充用のコピー用紙を乗せた台車を押しながら廊下へと出ると、ちょうど外から帰ってきたらしい八木原くんと鉢合わせた。
「日向ちゃん。昨日はどーも」
「あ、お疲れさまです。昨日はありがとうございました」
オゴってもらった身なのでペコリと頭を下げる。
結局タクシー代も水嶋が払ってくれたから給料日前の私のお財布はすっごく助かった。
「カラオケ楽しかったよ。日向ちゃんも来ればよかったのに」
「そうですね、また今度」
日向は苗字だって説明したのに、八木原くんは日向ちゃんと呼ぶのをやめない。
彼は私を年上だと思ってなさそうだけれど、私の中では彼は年下だからくん付けで呼ぶことにした。
だけどそれが妙な親近感を生んでしまったらしい。
「コーヒー奢るから一緒に休憩しよ」
「え、私これ補充に回らないと」
「急ぎの用事じゃないっしょ。ここのカフェコーナー行ったことある?」
ビジネス用のバッグを持ったままなのに、そのまま私の台車を押して来た方向へと引き返す八木原くんを慌てて追いかけた。
「日向ちゃん。昨日はどーも」
「あ、お疲れさまです。昨日はありがとうございました」
オゴってもらった身なのでペコリと頭を下げる。
結局タクシー代も水嶋が払ってくれたから給料日前の私のお財布はすっごく助かった。
「カラオケ楽しかったよ。日向ちゃんも来ればよかったのに」
「そうですね、また今度」
日向は苗字だって説明したのに、八木原くんは日向ちゃんと呼ぶのをやめない。
彼は私を年上だと思ってなさそうだけれど、私の中では彼は年下だからくん付けで呼ぶことにした。
だけどそれが妙な親近感を生んでしまったらしい。
「コーヒー奢るから一緒に休憩しよ」
「え、私これ補充に回らないと」
「急ぎの用事じゃないっしょ。ここのカフェコーナー行ったことある?」
ビジネス用のバッグを持ったままなのに、そのまま私の台車を押して来た方向へと引き返す八木原くんを慌てて追いかけた。