ラッキービーンズ~ドン底から始まる恋~
いつもは残業してる人が多い総務部でも、金曜日は比較的早く帰る人が多い。
21時近くになるともうフロアにはほとんど人がいなくなってしまった。
頼まれたエクセルの資料整理がやっと終わって大きく伸びをした。
「お、日向さん。終わったの?」
それを少し離れたところに座る課長に見つかってしまう。
「あ、はい」
「ちょっと手伝ってくれる? あ、予定ある?」
「……ありません」
こういうところが私ってほんとに要領が悪いと思う。
予定があったらこんな時間まで残業してないよー。
予定がなくても帰してよー。
だけど30代半ばで小さなお子さんがいるらしい課長こそが、きっと早く帰りたいんだろう。
そう思ってしまったら断ることなんてできない。
コーヒーを飲んでもうひと踏ん張りしよう。
21時近くになるともうフロアにはほとんど人がいなくなってしまった。
頼まれたエクセルの資料整理がやっと終わって大きく伸びをした。
「お、日向さん。終わったの?」
それを少し離れたところに座る課長に見つかってしまう。
「あ、はい」
「ちょっと手伝ってくれる? あ、予定ある?」
「……ありません」
こういうところが私ってほんとに要領が悪いと思う。
予定があったらこんな時間まで残業してないよー。
予定がなくても帰してよー。
だけど30代半ばで小さなお子さんがいるらしい課長こそが、きっと早く帰りたいんだろう。
そう思ってしまったら断ることなんてできない。
コーヒーを飲んでもうひと踏ん張りしよう。