恋するカフ・リンクス
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夜空には月が浮かんでいる
…と思う。


なかなか顔をあげることができず街灯でできた自分の影を見つめてそう思った。


時々
顔を上げて彼の広い背中を見つめる。

振り向いて。
振り向かないで。

そんなこと思いながら。


この背中をもう何度追いかけただろう。


そしていつの間にかこのひとの背中を。

ずっと頼りにしてることに気がついた。


そしてさっきアタシに魔法をかけた指。

キレイな指をしてる。


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