君ニ恋シテル



「いらっしゃいませ」



ビクッ!!



「ひゃあっ!」
「ひいぃ!」

私達はいきなり聞こえた声に驚き飛び上がる。


シーンとした店内に、突如女の人の声が響いた。

次の瞬間、ウェイトレス姿のスラッとした細身の女性が姿を現す。


あ…なんだ、店員さんか。
ビックリした…。

あまりにも静かな店内。
突然聞こえた声に、私達は驚きを隠せなかった。

私と亜紀ちゃんはホッと胸をなでおろす。


「二名様ですか?」
「あっ…はい!二名で!」

無表情で機械的な声。
でも、キレイな人だなぁ…。
歳は30代くらいだろうか…?


「お好きな席へどうぞ」

そう言うとその人は、厨房へと消えていった。

なんとなく厨房をチラッと覗いて見ると、コック姿の男の人が見えた。

同じく30代くらいかな…?
なんか、けっこういい感じというか…一言で言うとカッコイイ、そう感じた。


だけど…なんだろう。
んーっと、なんていうか…
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