空を翔ける一筋の流れ星
一葉の言葉に振り向くと、その視線の先の階段の上には空が立っていた。



涙で滲んでいない、はっきりとした視界に空がいる。



ゆっくりと階段を上がり、一葉の横を通り抜け、空の目の前に立つ。



間違いない。



俺の目の前に立っているの・・・



神泉空だ。


「まったく、どこに行ってたんだよ。

心配したぞ」


続けて、思わず「えっ」と声が出た。



空は幽霊だ。



俺は、幽霊は見えても触れることはできない。



それでも、今俺の手は空に触れている。



まさか・・・
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