空を翔ける一筋の流れ星
電話を切ると、空は嬉しそうな顔でこちらを覗き込んできた。


「今から妃來が来るって」


そう言うとその顔は更に嬉しさを増して、これ以上ないような笑顔に変わりはしゃぎだした。



例え、嬉しそうな顔になっているのが妃來のことでも、空のその顔を見るのは悪い気はしない。

いや、俺自身も嬉しくなる。

この気持ちが最近大きくなってきていて、その度に自分と空の違いを思い出しては胸が痛くなるということを繰り返すようになった。



胸が痛くなる前に現実に戻るため部屋を見渡した。

相変わらずの散らかされた部屋を見て思わずため息が出てしまい、我ながらよくこんなに部屋を散らかして、この部屋に住んでいるなと思ってしまう。


「とりあえず、部屋でも片付けるか。

こんな部屋見られたら、あいつの説教でレポートどころじゃなくなるしな」


重い腰を上げて、とりあえずは溜まっている洗濯物を洗濯機の中に無理やり押し込んでスイッチを押した。
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